文章を書いたあとに、
「言いたいことはあるのに、なんだか伝わりにくい」
「読み返すと、少しわかりにくい気がする」
と感じることはありませんか。
文章がわかりにくくなるのは、難しい言葉を使っているからとは限りません。
むしろ、日常的な言葉で書いていても、順番や長さ、説明のしかたによっては伝わりにくくなることがあります。
わかりにくい文章には、いくつか共通した特徴があります。
この記事では、そんな文章にありがちな特徴を整理しながら、どう見直すと伝わりやすくなるのかをやさしく紹介します。
わかりにくい文章は「内容」より「見せ方」に原因があることも多い
文章が伝わらないとき、
「説明が足りないのかな」
「もっと詳しく書いたほうがいいのかな」
と思うことがあります。
もちろん説明不足が原因のこともあります。
ただ実際には、情報が少ないからではなく、情報の出し方が整理されていないためにわかりにくくなっている ことも多いです。
たとえば、
- 一文が長い
- 話の順番が飛ぶ
- 主語が見えにくい
- 結論が後ろにある
- 同じような表現が続く
こうした特徴があると、内容そのものは難しくなくても、読む側は理解しづらくなります。
1. 一文が長すぎる
わかりにくい文章でもっとも多い特徴のひとつが、一文の長さです。
一文の中にいくつもの情報が入ると、読み手は途中で何の話をしているのか見失いやすくなります。
例
本日は、先日ご相談いただいた件について社内で確認を進めた結果、いくつか修正が必要な点があり、その内容を共有したくご連絡いたしました。
意味は通りますが、やや長くて重たく見えます。
整え方
本日は、先日ご相談いただいた件についてご連絡いたしました。
社内で確認を進めたところ、いくつか修正が必要な点がありました。
その内容を以下に共有いたします。
一文が長いと感じたら、まず区切れるところがないか見直してみると整えやすくなります。
2. 何がいちばん言いたいのか見えにくい
文章がわかりにくいときは、情報が多すぎるというより、どれがいちばん大事なのかが見えにくい ことがあります。
たとえば、前置きが長すぎたり、説明が続いたあとでやっと結論が出てきたりすると、読み手は途中で迷いやすくなります。
ありがちな形
- あいさつが長い
- 背景説明が長い
- 結論が最後まで出てこない
整え方
- 先に結論を出す
- この記事のテーマを早めに示す
- 「要するに何か」が見える形にする
例
この文章では、わかりにくい文章にありがちな特徴を5つ紹介します。
このように最初に道筋を見せると、読み手は安心して読み進めやすくなります。
3. 主語があいまい
誰がどうするのかがはっきりしない文章も、わかりにくくなりやすいです。
主語が省略されすぎると、書いている本人にはわかっていても、読む側は「誰のことだろう」と考えながら読むことになります。
例
確認したところ、修正が必要でしたので、対応を進める予定です。
この文では、
誰が確認したのか
誰が対応するのか
が少し見えにくいです。
整え方
担当者、または主語が分かる言葉を少し加えると、ぐっと伝わりやすくなります。
例
社内で確認したところ、修正が必要でしたので、こちらで対応を進める予定です。
主語を毎回入れる必要はありませんが、あいまいになりそうなところでは補ったほうが親切です。
4. 話の順番が飛ぶ
わかりにくい文章には、話の流れが飛びやすいという特徴もあります。
たとえば、
- 結論のあとに急に背景説明が入る
- 例を出したあとで別の話に移る
- 同じテーマに戻ったり離れたりする
こうした動きが多いと、読み手は今どの話を読んでいるのか分かりにくくなります。
整え方
文章は、できるだけ次のような順番で考えるとまとまりやすいです。
- 結論
- 理由
- 具体例
- まとめ
この順番を意識するだけでも、かなり読みやすくなります。
5. 同じ言い回しが続いている
同じような表現が何度も続くと、文章が単調になり、読み手は内容を追いにくくなることがあります。
たとえば、
- 〜と思います
- 〜になります
- 〜です
- 〜ことができます
これらが何度も重なると、文章にリズムがなくなりやすいです。
整え方
- 文末表現を少し変える
- 長い説明を短い文に分ける
- 言い換えを取り入れる
ただし、無理に言い換えすぎる必要はありません。
大切なのは、単調に続きすぎないようにすることです。
6. 抽象的な言葉が多い
わかりにくい文章は、抽象的な言葉ばかりで具体像が見えないことがあります。
たとえば、
- 適切に対応する
- 柔軟に進める
- 十分に検討する
- 必要に応じて見直す
こうした表現は便利ですが、それだけでは何をするのかが具体的に伝わりにくいことがあります。
整え方
抽象語を使うときは、あとに具体的な内容を少し添えるとわかりやすくなります。
例
必要に応じて見直します。
→ 必要に応じて、日程と役割分担を見直します。
少し具体化するだけで、文章の輪郭がはっきりします。
7. 段落の区切りが少ない
文章が長く見える原因のひとつは、段落が少ないことです。
話題が変わっているのに同じ段落のままだと、どこで区切ればよいのか分からず、読む側の負担が大きくなります。
整え方
- 話題が変わるところで段落を変える
- 3〜5文程度で一度区切る
- 見た目のかたまりを小さくする
内容が同じでも、段落が分かれているだけでかなり読みやすくなります。
8. 読み手の前提に頼りすぎている
書く側は背景を知っているので、省略しても伝わる気がしてしまいます。
ですが、読み手は同じ情報を持っていないことがあります。
そのため、
- その話がなぜ出てきたのか
- 何についての説明なのか
- どの場面を想定しているのか
こうした前提が抜けていると、読み手は理解しづらくなります。
整え方
読み返すときに、
「初めて読む人でもわかるか」
を意識すると、必要な説明が見つかりやすくなります。
9. つなぎ言葉が少ない、または多すぎる
文章の流れを整えるには、つなぎ言葉も大切です。
ただし、少なすぎても多すぎても読みにくくなります。
少なすぎる場合
話のつながりが見えず、急に話題が飛んだように感じます。
多すぎる場合
「また」「なお」「そして」「そのため」などが続きすぎて、文章がくどく見えることがあります。
整え方
必要なところだけ、自然につなぐ程度に入れるのがちょうどよいです。
10. 書き手の頭の中の順番で書いている
わかりにくい文章は、読む人の順番ではなく、書く人が思いついた順番 で書かれていることがあります。
書いている本人には自然でも、読み手にとっては飛び飛びに感じることがあります。
整え方
書いたあとに、
- この順番で初めて読む人も理解できるか
- 先に説明したほうがよいことはないか
- 結論が遅すぎないか
を見直すと、かなり整いやすくなります。
わかりにくい文章を見直すときのチェックポイント
自分の文章を見直すときは、次の点を確認すると整理しやすいです。
- 一文が長すぎないか
- 主語があいまいになっていないか
- 結論が見えにくくないか
- 話の順番が飛んでいないか
- 抽象的すぎる言葉ばかりになっていないか
- 段落の区切りは適切か
- 初めて読む人にも伝わるか
すべてを一度に直そうとしなくても、1つずつ見直すだけで文章はかなり変わります。
まとめ
わかりにくい文章には、いくつか共通する特徴があります。
たとえば、
- 一文が長い
- いちばん言いたいことが見えにくい
- 主語があいまい
- 話の順番が飛ぶ
- 抽象的な言葉が多い
- 段落が少ない
- 読み手の前提に頼りすぎている
こうした点を少し整えるだけで、文章はぐっと伝わりやすくなります。
わかりやすい文章は、特別に上手な文章というより、読み手が迷わないように整理された文章 です。
まずは、
「一文を短くする」
「結論を早めに出す」
「段落を分ける」
この3つから意識してみると、かなり整えやすくなります。

